診療案内
前立腺肥大症
前立腺が大きくなる病気と言われていますが...
60歳以降の男性では前立腺の容積が徐々に肥大し、頻尿・排尿困難・残尿感・尿意切迫・夜間頻尿の原因となります。
患者様の排尿障害の程度と残尿の多寡や尿路感染症の有無、そしてもちろん前立腺容積の大小に応じて適切な対処が可能となります。
尿路結石症
尿路結石症は濃縮尿から生まれます。
尿路結石症は濃縮尿による尿成分が結晶化したもの(日頃の水分摂取の不足)で、強い疼痛発作を起こす疾患として有名です。
最近の研究では肥満、糖尿病など生活習慣病との関連も解明されてきました。
当院では自然排石を促す内服治療と疼痛緩和処置、再発予防目的の食事&生活指導を行います。
過活動膀胱
頻尿(排尿回数が1日10回以上もしくは排尿の間隔が2時間以内)や、尿意切迫(尿を我慢するのがつらく、時に尿失禁したり安心のために紙Padを使用しているなど)の自覚する場合、過活動膀胱と診断されます(過活動膀胱症状スコア:OABSSによる問診)。年齢とともに男女とも罹患率があがります。
尿意切迫感を必須症状とする代表的な下部尿路疾患です。
通常、β3作動薬(商品名ベタニス、ベオーバ)などによる薬物療法が行われます。
難治性過活動膀胱に対してはボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法(保険診療)が当院で施行可能です。
神経因性膀胱
神経因性膀胱では、排尿と蓄尿のバランスが崩れることにより膀胱が変形することもあります。
神経因性膀胱は糖尿病や外傷など種々の基礎疾患により引きおこされる疾患ですが、病状には大きな個人差があるため、個々の患者様の病態に応じた適切な治療(薬物療法や間欠的自己導尿を含む)を行っていきます。
神経因性膀胱の症状
排尿障害:私たちの膀胱は排尿時に排尿筋が適切な加圧を行い尿道括約筋が弛緩することで排尿できます。排尿筋がうまく加圧できないと残尿が生じ膀胱炎など尿路感染症の原因になります。
蓄尿障害:成人の膀胱容量(約300ml)が少なくなると頻尿の原因になります。
膀胱炎
男女の解剖学的相違から男性は尿道炎にかかりやすく、女性は尿道炎にかかりやすい特徴があります。
適切な抗生剤を選択し投与することにより短期間で治癒させるとともに耐性菌(お薬の効きにくい細菌)の出現を未然に防ぎます。
腎盂腎炎
膀胱炎や尿道炎などの尿路感染症が重症化した病態です。
腎盂腎炎は尿路感染症が腎臓に波及したより重症化した病態であり、高熱と腰背部痛と尿感染により診断されます。
数日から1週間程度の抗生剤の点滴投与が必須であり、通院加療が可能と判断した患者さんは当院で治療し、重症の患者さんは入院可能施設に紹介させていただきます。
前立腺炎
発熱や尿感染を伴う急性前立腺炎と伴わない慢性前立腺炎があります。
細菌感染が原因である急性前立腺炎は抗生剤の点滴投与を行います。症状が多彩で病因が複雑かつ十分に解明されていない慢性前立腺炎については簡単な質問票(NIH-CPSI)による問診を行い、症状の緩和目的で内服薬による薬物療法を行っていきます。
前立腺炎の治療
急性(細菌性)前立腺炎
急な発熱や排尿困難で発症する場合があります。
抗生剤の点滴投与&内服投与
慢性(非細菌性)前立腺炎
下腹部痛、排尿時痛、会陰部痛、陰茎部や亀頭部疼痛など多彩
抗生剤の内服はじめ、さまざまな対症療法や運動ならびに生活指導
性感染症(STI: Sexually transmitted infection)
性感染症は性行為を通じて感染し、無症状のことも多く、検査は必須です。
代表的な性感染症には梅毒、淋菌感染症、クラミジア感染症、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染症、B型肝炎、C型肝炎、尖圭コンジローマ、性器ヘルペス、トリコモナス感染症、マイコプラズマジェニタリウム尿道炎などがあります。
当院では日本性感染症認定医が診療にあたっております。是非ご相談ください。
性感染症は主に血液検査と尿検査で診断が可能です。
血液検査で診断される疾患:梅毒、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染症、B型肝炎、C型肝炎など
尿検査で診断される疾患:淋菌感染症、クラミジア感染症、膣トリコモナス症、トリコモナス感染症、マイコプラズマジェニタリウム尿道炎など
性器の性状(潰瘍、水疱、いぼ形成)により診断される疾患:尖圭コンジローマ、性器ヘルペスなど
尿失禁
くしゃみや咳で尿が漏れることはありませんか?
くしゃみや咳など腹圧がかかる場面で尿が漏れたり、安心のために尿漏れPadを使用している方やご家族にそのような方がいらっしゃる場合は男女を問わず是非ご相談ください。
薬物療法や生活指導による生活の質(QOL)の改善を図ります。
各種泌尿器がん
泌尿器がんで最多のがんは膀胱がんで初発症状は肉眼的血尿です。
泌尿器がんには膀胱がん、腎がん(腎細胞がん)の他、腎盂がん、尿管がん、膀胱がん、尿道がん(尿路上皮がん)と前立腺がん、陰茎がん、精巣(睾丸)がんがあります。
肉眼的血尿や陰茎の異常、睾丸の硬結(しこり)に気づかれたらすみやかに受診してください。
男性更年期
疲れやすく意欲や性欲の低下を自覚する50歳以降の男性はご相談ください。
男性更年期は血液検査による男性ホルモン(テストステロン)の定量や簡単な質問用紙(AMSスコア)により診断できます。
結果を参考に男性ホルモンの補充療法(HRT)や漢方薬の内服が効果的です。
腎機能障害
さまざまな基礎疾患により腎機能障害がおこります。
腎機能障害の病因は右にあげた尿路の通過障害を起こす疾患の他にも、糖尿病や膠原病、IgA腎症、慢性糸球体腎炎など実にさまざまな基礎疾患があります。
病因を十分見極めた上で腎臓内科を標榜している施設とも連携しながら治療を行っていきます。
ED:勃起不全
ED(Erectile dysfunction)
性機能の低下を自覚する男性は
男性性機能言い換えると勃起力の低下を自覚される場合ED(Erectile dysfunction:勃起不全) の可能性があります。
診断は簡単な質問用紙(IIFF-5)にご回答いただきます。治療薬との併用禁忌薬についてもご説明いたします。
治療使用薬剤(自費診療)
商品名シアリス20mg錠 (2400円/1錠)
タダラフィル20mg錠 (ジェネリック医薬品1400円/1錠)
以上の薬剤費に加えて処方料・処方箋料として別途510円がかかります。
包茎(小児&成人)
包茎かもしれない?と感じた時。
包茎には小児と成人を問わず皮(包皮)がむけず亀頭部の露出不可能な真性包茎と、皮(包皮)がむけて亀頭部の露出可能であるが皮(包皮)が余剰な仮性包茎の2種類があります。
泌尿器科専門医が評価させていただきます。是非ご相談ください。
小児夜尿症
日本における夜尿症とは(夜尿症診療ガイドライン2021日本夜尿症学会)
5歳以上の小児の就眠中の間欠的尿失禁で昼間尿失禁や他の下部尿路症状の合併を問わず、1か月に1回以上の夜尿が3か月以上続くと定義されています。
内服治療(商品名:ミニリンメルト)と、症例によりアラーム療法も行っております。
間質性膀胱炎・膀胱痛症候群
排尿時に下腹部(膀胱)に強い痛みを感じたら間質性膀胱炎・膀胱痛症候群の可能性があります。
症状並びに膀胱尿道ファイバースコピー所見により診断できます。
膀胱痛の発症は>生活の質(QOL:quality of life)を著しく低下させます。我慢をせずに、早めに受診してください。
女性下部尿路症状
女性で排尿に関するお悩みの方
成人女性で膀胱炎のような細菌感染や膀胱機能障害がないにもかかわらず頻尿、排尿時痛、残尿感、排尿時不快感など排尿に関するお悩みの方は女性下部尿路症状(female LUTS)として個々の患者さんに応じた治療を行います。是非ご相談ください。
- 漢方薬
- 女性ホルモン補充療法(HRT)
- β3作動薬(ベニタス、ベオーバ)
- ボツリヌストキシン膀胱内注入療法
以上全て保険診療で治療可能です。
女性骨盤臓器脱(性器脱)
女性特有の病気です。
骨盤性器脱(性器脱とも呼ばれる)とは、骨盤内臓器(膀胱、子宮、直腸など)の支えが緩み、下垂して膣の出口から出てくる病気です。膀胱瘤(膀胱が膣の壁に包まれて下がる)、子宮脱(子宮が下がってくる)、直腸瘤(直腸が膣の壁に包まれて下がる)などがあります。
一度発症すると自然治癒しません。
治療は手術療法がメインです。
女性骨盤臓器脱(性器脱)の手術療法は高度に専門化された領域ですので手術療法に際しては適切な医療機関をご紹介させていただきます。
AGA(Androgenic alopecia):男性型脱毛症
薄毛、抜け毛が気になる男性は
AGA(男性型脱毛症)は思春期以降に始まり徐々に進行する脱毛症です。脱毛は生理的な現象ですが、外見上の印象を大きく左右し、QOL(quality of life)に大きな影響を与えます。近年AGAに有効な内服薬、外用薬が開発され積極的使用されています。
治療使用薬剤(自費診療)
フィナステリド1mg錠28錠/5600円(4週間分)
5%ミノキシジル外用液60ml/5400円(30日分)
以上の薬剤費に加えて処方料・処方箋料として別途510円がかかります。
上記に症状以外にも、泌尿器症状、性感染症全般について診療致します。お気軽にお問い合わせください。